京都・炭山にある木工&陶芸の工房日記と放浪旅日記です。
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ベースの合板に背景になるベニア(薄板)を接着します。
今回使うのはAnimal glue。 つまりにかわです。 オーストラリアや欧米でも、耐久性や扱いの不便さから、家具に膠を使うことはほとんどなくなっているようです。 でも、失敗しても温めるとやり直せる、補修がしやすい、何よりも人体に無害など見直す点は多いようです。
粒状の乾燥した膠に水を加えメルティングポットで70度に温めて溶かします。
なんともいえない、動物性の匂いが漂います。 あまりいい匂いとは言いがたいですね。
私がバイトしているアンティーク家具店では、古い家具を直すときがちがちにこびりついた膠をアイロンで溶かしたり、グラインダーで削り落としたりするのですが、そりゃもうすごいにおいがします♪
溶かした膠を接着面にたっぷり塗り、張り合わせたあと、ベニアハンマーという真鍮の板が先に付いた道具で余分な膠と空気を押し出します。
あまった膠は、熱湯で絞った布でふき取ります。
引っ付かないようにラミネート加工された合板で当て木をしてクランプで締め付けます。 膠は冷えるとすぐに固まるので時間との勝負。
「こっち持って!」 「そっちおさえて~!」「クランプもう一本!」 と一騒動でした。
クランプだらけ。 「木工家は、どれだけたくさん持っていても一生クランプが不足している。」 なんて格言があるそうですが・・・
この状態で、約15分放置。
ゴミ箱から膠の付いた木片を見つけてきて、うれしそうになめていた所を叱られ、ふてくされているオットー君。 ニカワってよっぽどおいしいみたいです。
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