京都・炭山にある木工&陶芸の工房日記と放浪旅日記です。
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オーストラリアの木工作家 Geoff Hannah さんの象嵌クラスを受講してきました。
生徒は8人。 朝の9時から夕方4時まで1週間にわたって、伝統的な象嵌の方法を習いました。 私をはじめほとんどの人が象嵌は初体験でしたが、悪戦苦闘しつつも楽しい講習でした。
象嵌とは大雑把に言うと、薄い木の板を切り張りして絵を作る技術です。
昔から宝石箱やキャビネットの扉などの装飾に使われています。 日本語は「象嵌」「寄木」ですが、英語では"inlay" "marquetry" 線や幾何学模様が主なものをinlay、花や動物など具象的な図案を使ったものをmarquetryと呼ぶそうです。
元になる木の薄板。 厚さ0.6ミリ。 模様も色もすべて自然のものです。 絵を描くとすれば絵の具に当たるんでしょうか、この模様と色をどれだけうまくつかって図案を表現するかが象嵌の醍醐味です。 日本では聞いたことの無いような木もたくさんありました。
時間の都合もあって、全員が同じハチドリと花の絵を作りました。
まず図案のピースを、一つ一つ色や木目を考えながらカーボン紙を使って木の板に写していきます。
転写したピースをデザインカッターで切り出していきます。
細かい作業なのでみんな真剣。 雑に作業するとすぐに木が割れてしまいます。
「Gently, gently! (優しく、優しく)」 が先生の口癖。
ピースの境目に影をつけるため、熱した砂を使って木を焦します。
ここで使っているのはアルミの細かい砂。 十分に熱した砂をスプーンですくってその中に5秒ほどピースを漬けるとうまいこと端が焦げます。
ちなみに、直火に当てると瞬間で燃え尽きますのでご注意を;;;;
上の作業を繰り返して創ったパーツをマスキングテープで仮止めしておきます。
一日かけてやっと数枚の葉っぱが出来上がりました。
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