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京都・炭山にある木工&陶芸の工房日記と放浪旅日記です。
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ぽかぽか陽気で、半袖でも汗をかくくらいだった晴天から一転、プロジェクトの後半には大雨の日が続きました。
そのうえ、最高気温が3~4℃。 少し北のほうでは雪が20センチくらい積もったそうです。
さすが北欧。
そんなわけで、野外班は大変なことになりました。


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オーストラリアから参戦のデイビットさん。
家具畑の方で、私たちと同じく初の野外戦。 雨の中バーナーで木をあぶってます。


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晴れ間を見つけて作業を続け、何とか形が見えてきました。
それにしても、もともとノミを打つと水が染み出してくるような状態だった材木が、雨で湿気を吸って大変な状態でした。 
家具というと、本来は何年もかけて乾燥させた材を使うのですが・・・。


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ジョイントになる部分に色をつけています。
バーナーであぶって表面を焦がしたあと、亜麻仁油を刷り込んで磨きます。
こうすることで、木の耐久性も上がるとか。
これは主催者のペールさんが、彼の作品によく使っていらっしゃる方法なのですが、彼へのオマージュの意味もあってか何人もが自分達の作品の中に取り入れてました。


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こちらは雨で完全に作業が止まってしまったピーターさんの大作。
曲線を描きながら、さらに先に行くにつれ傾斜がきつくなって行きます。
計算機を片手に図面とにらめっこしているピーターさんをしょっちゅう見かけました。
みんなの口に出せない疑問はただ一つ

(これ、間に合うのか???)

結局プロジェクト終了までには終わらなかったんですが、今どうなっているのか気になります。


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そのピーターさんのお守り猫。
これが上の作品のどこかに収まる予定!!


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そろそろ期限も近づいてきて、みんな必死。
雨が降ってくると、工房の中が人でいっぱいになります。

これはよいこの皆さんがまねしてはいけない工房の使い方。
大学でこんなこと見つかったら、機械室使用禁止間違いなしです・・・・



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この日は、トレイシーと私はチェーンソーに初挑戦です。
まき割り程度に使ったことはあっても、まさかこれでベンチを作ることになるとは。


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へっぴり腰の私。 
4枚の板をクランプで止めて、端をチェーンソーで斜めに切り落とすという、普段の家具作りでは考えられない荒業です。


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なかなか様になってるトレイシー。
えっ? これストレス解消になって面白いって?
怖いこといわんといてよ~


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飄々としながら、一番先に作品を仕上げてしまったババカ。
その発想力にはびっくりでした。


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仲良しさんのババカさんと、スウェーデン人のラースさん。
笑いのツボが合ったらしく、しょっちゅう冗談を言いあってはりました。
ラースさんは芸大の先生で、民族家具の研究などをしているそうです。
今作っているのも、昔自分のおばあちゃんの家にあった丸太を挽き割って作る椅子の再現。

ちなみに、その後ろではマシューさんが2つ目の作品を製作中。



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二人が使っていた斧。
同じ斧でも国によって少しずつ形や使い方が違うそうです。
日本のとも全然ちがいますね。








work work work の日々が続きます。

オーストラリアから奥さんと赤ちゃん連れで参加のマシューさん。
有名な彫刻家で、日本の富山県で開催される「井波国際彫刻キャンプ」 にも参加されていたことがあるそう。
そのチェーンソー使いは神業!


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大木があっという間に作品に。 しかも一切のドローイング無し。
家具畑出身の私には、真似できない技です・・・。
彫刻家ってすごい。 


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切り取った残りも何かにつかえそう。


イギリス出身、スウェーデンのヨーテボリ在住の彫刻家グラハムさん。
作品もさることながら、哲学的な話がすごく面白い方でした。
手伝いに来ていた甥っ子との掛け合いがまた逸品。 こんなおじさんがいたら面白いだろうな。

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セネガルからのケムゾさん。
寡黙なのに、十数ヶ国語が話せるすごい人でした。


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プロジェクトの要項に 「自国の伝統的な工具を持参して使用してほしい」 というのがあったのですが、彼や同じくセネガルからのババカさんは、手斧と釿みたいな小さな道具だけであっという間に木を彫り上げてしまいみんなびっくりでした。
普段は黒檀や紫檀を使うことが多いから、オークでも柔らかいとか・・・。
男性なのに形がとても有機的で優しい感じがしました。
アフリカン家具とかあまり好きでない私でしたが、いっぺんに見方が変わってしまいました。


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トレイシーと私も負けていられません!
二人で作業する分早く進むかというと・・・、お互い凝り性なのか頑固なのか、一つの作業を進めるたびに話し合いになってしまい、全然先に進みませんでした。
私の中途半端な英語のせいもあるんですが・・・。 10歳以上年下の私の話を真剣に聞いて、意見してくれるトレイシーは大人な人です。
それでも、一歩一歩。
何ができるかは、組上げてからのお楽しみ。


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この日は朝一番からチェーンソーの講習会でした。

日本でも有名なHusqvarna(ハスクバーナ)からインストラクターのおじさんが来て、いろいろ実演してくれました。


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オレンジのユニフォームが素敵です。
ヨーロッパのこういった第一産業(?)の人たちが、すごくかっこよくて生き生きと働いてるように見えるのは私だけでしょうか?


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教えてもらったことは、とにかく一に安全二に安全。
上は安全靴がチェーンソーで切れないという実演中です。 木工機械でも同じですが、絶対に馴れたとおもって油断しないこと、面倒くさがって雑な扱いをしないことを散々注意されました。
こわ~い事故の話なんかもたくさん聞かされて、これから使うこっちとしてはありがたいんだかなんだか・・・。
でも、人を大切にする会社なんだなということがすごく伝わってきました。
スウェーデンはそういうポリシーをちゃんと持っている会社が多いですね。

興味のある方は↓へどうぞ
www.husqvarna.jp


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次は材料選び。 スウェーデン産のオークが山のように・・・
早いもん勝ちっ!!


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木工で材料選びは一番大切な所。 みんな真剣です。
私たちは、80mmの厚板を選びました。 全部の板をひっくり返して調べるので、それだけでも大仕事です。



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全員は到底工房の中に納まりきらないので、大物を作る人たちは外の芝生の上で作業です。
トレイシーと私も、5月のぽかぽか陽気に誘われて外で製作することに。
後でたっぷり後悔するんですが・・・。

選んだ木を作業場まで運んでもらいます。 大活躍のフォークリフト。 かっこいい!


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半そでのスウェーデン人に対して、「寒い、寒い」を連発していたセネガルからの二人。
ちょっと気の毒です。


5月11日からプロジェクトがスタートしました。

マリエスタード市からいろいろとバックアップをしていただいているため、まずは市のゲストハウスで市長を交えた昼食会。
が、
何やら立派な建物の広間に、ドドーンと白いクロスのかかった長机。
自分の住んでいる街の市長にも会ったことがないのに、なぜか席は市長の前・・・。
あまりにも慣れなシチュエーションに、ものすごく緊張しました。


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今回のプロジェクトのテーマは、「木をメインに使った何か座れるもの。 そこに人が集まってふれあいが広がるもの。」  創った作品の何点かは、実際に市の広場などにおいて使われる予定です。
食事の後は、候補地の下見に行きました。


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上の写真は教会の塔。
人口3万人の小さな町なのに、ちゃんと立派な教会や広場などがあっていい雰囲気でした。


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候補地の一つ。高台の上にある小さなガーデン。
ある老婦人が大切にしていたお庭を、亡くなった後市に寄付されたものだそうです。


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スウェーデン最大の湖につながる小川の堤防。
こんな所に、自分の作品が置いてもらえたら素敵ですね・・・。


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最後に、梨の木を植樹しました。
手前が、プロジェクトの主催者 ペールさん。 下で支えているのがマリエスタード市長さん。
とっても気さくな方でした。


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工房に戻って作業開始です。
上は、オーストラリアから参加のトレイシー。ホームステイ先も同じで、共同で作品を造ることになりました。
この後のプレゼンのために、モデル製作中です!


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午後に全員のプレゼン (どんなコンセプトや方法で、どういった作品をつくるか) をしました。
今日初めてあった人たちも多いのに、ドンドン意見が飛び交って、驚きました。
でも、国も年齢も言葉も違う人たちがあつまって、話ができるというのはすごいですね。

参加者の一人ピーターさんいわく
「ボクらはみんな”木工語”が話せるからね!」


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